おととい8月8日(月)に、東京国際フォーラムで開催された「アートフェア東京」という、有名な国内外のギャラリーが集い、美術品の展示販売を行うイベントへ行ってきました。
このイベントは、現代美術、絵画、陶芸、彫刻、そして写真など、あらゆるジャンルの美術品が出品されていました。
多くのすばらしい作品がありましたが、その中でフリークスの記録写真や奇抜な作品をコレクションしている事で知られる成山画廊が展示していた、松井冬子さんという日本画家の「浄相の持続」という作品にとても衝撃を受けました。
その日本画は、様々な花が咲く水辺のような場所に女性が横たわっているのですが、胸から腹部まで大きく切り裂かれ、子宮など内臓をさらけ出して恍惚とした表情を浮かべています。繊細でありながらとても強い筆使いと独特の色彩で描かれていて、いつまでも脳裏に焼き付いています。
松井さんのサイトのトップページには、
「繰り返される受動による激しい苦痛の持続、
また内部に向けられた崩壊の予兆と破壊衝動、
それらが形象化された絵画が見たいのです。
例えば、男性へのコンプレックスから女が自らの肉体を裂き、
立派なミュラー氏管を見せびらかしている、
そのような絵によって指し示したいのです。」
と、文が記載されています。
松井さんは現在、東京芸術大学で美術研究科博士課程を専攻されている大学院生で、御本人のプロフィール写真を見ると「美しい女が描く美しく、恐ろしい日本画を御紹介致します。」と、成山画廊のサイトに書かれてあるように、とても美しく綺麗な方です。
松井さん自身とその画に描かれていた顔の表情がよく似ていて、作品と作家ともにとても興味深いものがあります。
成山画廊のサイト
http://